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あかほん! 第2話「嘘だっ!」

Posted by chloro2236 on 18.2012 あかほん! 0 comments 0 trackback
――4月9日(木)
――
教室
――

 この日、彩里さんから正式にスウのことを紹介された。

シキネ「昨日はすんません」

スウ「別に、慣れているし、私も蹴ったことは謝るね。ごめんなさい」(デフォ)

シキネ「本当にすんません」

スウ「話はシオからいろいろ聞いたけどさ、本当におかしいよね」(呆れ)

シキネ「すんません」

スウ「正直……あんまり気のりはしないのだけれど、シオの友達っていうなら信用できなくもないから……」(残念)

 彩里さんの方を向く。

シキネ「……俺たちって友達なの?」

シオ「……」(笑顔[閉眼])

 おぁ……あの殺傷能力のある笑顔だ……。

スウ「え、友達じゃなかったの……?」(驚き)

シキネ「いや、あのっ、友達だよ! ……だよね?」

シオ「うん……友達だよ」(笑顔[閉眼])

 嘘だっ!
 その笑顔は絶対に違う、何を……企んでいるんだ、彩里さん!?
 疑念は尽きなかったが、仏様を後ろ盾にしているようなその笑顔の前では俺は風前の灯だった。

スウ「とりあえず、まだ新学期が始まったばっかりでお互いに忙しいと思うから、今週は……って言ってももう明日しかないけど、計画だけ立てることにして、実施は来週からにしようか?」(デフォ)

シキネ「そうだね……ありがたいです」

スウ「じゃあ、とりあえず……」(まんざらでもない)

 メールアドレスを交換した。
 ああ……なんだかすごいことになっている気がするぞ。

シオ「……」(笑顔[閉眼])

……そして彩里さんは俺のこの状況をすごく楽しんでいる気がするぞ。

[ホームルーム]

シオ「ね、いい子でしょ?」(笑顔[開眼])

シキネ「確かに、優しい人だと思った」

シオ「仲良くしてあげてね」(笑顔[閉眼])

シキネ「了解です」

シオ「……」(笑顔[閉眼])

 うーん、絶対、ぜーったい何か、企んでいるぞ……この人……。

[昼休み]

――
廊下
――

シキネ「そんなわけで、昨日の一件から話がかなりややこしくなってしまいました」

白石「お前、まじうんこだな」(真顔)

シキネ「……いいんだ、もう何と言われようと俺は決めたんだ」

 何を決めたんだっけ……ほとんど彩里さんに流されているだけのような気がしてきた……。

しゅんじ「それは筋肉か?」(真顔)

シキネ「それは筋肉じゃないぞ」

 白石は相変わらずツンデレだし、しゅんじは相変わらず筋肉にしか興味が無いし、こいつらに相談しても何の実りは無いようだ。

白石「あれ、やらかした、ここ二階だ」(真顔)

シキネ「ああ、そっか、つい去年までの癖で……」

 確かに、よく見ると全然知らない顔たちが廊下を歩いていることに気付く。

シキネ「あ……」

??「……」(デフォ)

 そして、その中から俺は昨日のツインテ美少女を見つけて、そういえばうちの高校の制服を着ていたっけ、としみじみ思った。

??「……」(デフォ)

 そして、昨日はいい声で鳴いていたなあと、しみじみ思った。っと、そろそろ俺のパンツのしみじみがマズイな。

しゅんじ「どうせなら二年ビビらせながら帰ろうぜ」

シキネ「それは、絶対にやめようぜ」

 俺と白石はしゅんじに片足ずつ膝カックンを仕掛けた。しゅんじはこけた。
 もう一度ツインテ美少女がいた方を見たが、もういなかった。

――
教室
――
[ホームルーム]

シオ「そういえばさ、今日の放課後、うちにおいでよ」(デフォ)

シキネ「家にぃぃぃぃ!? 放課後ぉぉぉぉ!!!?」

シオ「驚きすぎ、ヘンなこと考えてない?」(笑顔[閉眼])

シキネ「ヘンなぁぁぁぁぁぁ!?」

シオ「だからね、ちょっと落ち着いてね。妹に会わせたいの、私の妹、チカっていうんだけど、すっごく勉強できるんだよ」(笑顔[開眼])

シキネ「へえ……」

シオ「私も時々教えてもらうことがあるくらい……」(てへぺろ)

シキネ「は、彩里さんが……?」

シオ「ね、力強いでしょ?」(笑顔[開眼])

シキネ「すごいね……。わかったよ、でも俺、放課後に面談があるからちょっと遅くなるかもしれない」

シオ「そっか、じゃあ地図描くね……はい、これ」(笑顔[閉眼])

シキネ「早いなあ、しかも上手だ。……あれ、これ俺んちの近くじゃん。なんで?」

シオ「うそ、結構最近引っ越したんだよ、去年の12月頃のこと。シキネくんもこの辺に住んでいるんだ?」(驚き)

シキネ「えー、今まで全然気が付かなかった。それじゃあ、面談が終わったら寄っていくよ」

――
彩里宅
――
[放課後]

 担任には偏差値18についてくどくど説教された。まあ確かに、偏差値18だなんて高校史上初だったんだろうな……。

シキネ「ここかあ……でっかいなあ……」

 そういえば聞いたことがあった、最近越してきた人がすごい学者さんだとかなんとか。彩里さんはその娘さんなのか、どうりで姉妹そろって頭がいいわけだよ。
 とりあえずインターホンを押す。

??「はい」

――ガチャ

??「あ」(驚き)

 昨日のツインテ美少女だ!! なんで!? まずい、まずい、まずい。

シキネ「あ……あのシオさん呼んでもら、もらえませうか?」

カミカミだった……。しかもツインテの子は俺が言い終える前に奥の方へ戻ってしまった。

??「ねえお姉ちゃん! なんで昨日のヘタレ男がうちに来ているの!?」

 うん、妹さん、全部聞こえているぞ。

チカ「ねえ、お姉ちゃん! 起きてよ、昨日話したヘタレが……」

シオ「んん……ヘタレなんて言っちゃダメでしょー。ヘタレはともかく、シキネくんは弱い人間なんだから、優しくしてあげないと。自傷や非行に走られても夢見悪いでしょう? とにかく、今は友達を増やして生きる勇気をもってもらうのー。だから……うーん……」

 彩里さん、この家にカッターか包丁はありませんか。願わくば練炭を……無いようならバケツに水でさえなんとかなると思うんです。今の俺ならやってやれると思うんです。
 妹さんが戻ってきた。

チカ「姉は寝ていますので早めにお帰りになって下さい」(デフォ)

 まあ、当然の対応だろう……。
 どうする?


・なんとかして彩里さんに会う
・早めに帰る


[なんとかして彩里さんに会う]
シキネ「ごめんね。でも俺、彩里さんに呼ばれたわけだから、たぶん会わせてもらえれば大丈夫だと思うんだ」

チカ「ええ……」(不満)

 明らかに嫌な顔をされた。

シキネ「……だから、部屋まで案内してもらえるかな?」

チカ「……わかりました」(しぶしぶ)


 意外とすんなりと聞き入れてくれたみたいだ。

――
彩里宅玄関
――

チカ「……まあ、ヘタレだから何もできないか」(デフォ)

 なんか小さい声で言っているような気がするがきっと気のせいだろう。

――
シオの部屋
――

チカ「どうぞ」(デフォ)

 ここにきてやっと気が付いたが、俺は今、女の子の部屋に入ろうとしているのだ。女の子の部屋なんてお母さんの部屋にしか入ったことはないし、あれは部屋というよりは巣なんだろう。世知辛い世の中である。あとは、見たことがあるのは青い近未来タヌキ合戦に出てくる源さんのお部屋くらいだった。
 謎の緊張で手が震える。この先にクラスメイトにそっくりな死体が転がっているのではないかとか考えてしまうのはきっとゲームのし過ぎなのだろう。

――ガチャ。

シキネ「彩里さーん」

 入ると、女の子っぽい部屋に折り紙がたくさん飾ってあった。なるほど、まさに彼女の頭の中を覗いているような乙女ちっく理系空間だった。
 そして彩里さんはベッドで寝ていた。

シキネ「彩里さん……?」

 うわっ! なぜパジャマ? しかもこれはまずい、ちょっと背中が見えちゃっているし、ボタンをちゃんと留めていないがためにヌルヌルっとはだけちゃっているよ! 見ちゃダメだ、見ちゃダメだ、見ちゃダメだ、見ちゃダメだ。

シキネ「彩里さーん、シキネですー。起きてー」

と目を覆いながら言った。ただし、指を閉じると俺の広い視界を隠しきれないような気がしたもんだから、めいっぱい指は開いていた。

シオ「んん……んー、シキネくん? ああ、約束していたんだった」(寝顔)

シキネ「やっぱり忘れていたんだね……じゃあ俺は部屋の外で待っているから、彩里さんは着替えてきてね」

――バタン。

 部屋を出た。とたんに中から絶叫。

シオ「きゃあああ! えええ? 痛っ!」(物音)

 ドアを少し開けて、彩里さんは顔だけ出した。

シオ「シキネくん……見たの……?」(焦り)

シキネ「大丈夫、ずーっとこうやって目を覆っていたから大丈夫」

シオ「……うう、またやっちゃった。ごめんね……じゃあ待ってて」(残念)

 しばらくすると彩里さんが普通に私服で出てきて、客間まで案内された。

――
彩里宅リビングダイニング
――

シオ「どうぞ」(デフォ)

シキネ「失礼します」

シオ「……さっきは変なもの見せちゃって……ごめんなさい」(残念)

シキネ「いや、全然! よかったよ」

シオ「……」(紅潮)

シキネ「……」

 互いに顔を赤くした。

シオ「えっと……じゃあ、妹呼んでくるね」(笑顔[閉眼])

 妹か……あのツインテ美少女のことだよな……修羅場かな……。

シオ「これが妹のチカです」(笑顔[閉眼])

シキネ「こんにちは」

チカ「ねえ、お姉ちゃん、だからなんでこのヘタレがここにいるの?」(デフォ)

 妹さんは華麗に俺の挨拶をスルーなさった。

シオ「あのね、このヘタレが……じゃなかった、このシキネくんが昨日話した人でね、これから化学を教えてあげてほしいの」(真面目)

 いやもう、ヘタレでもいいけどさ。彩里さん、どうせなら完全な芝居で信じさせてよ。嘘など無いと思い込ませてくれよ。

シオ「ね、お願い」(真面目)

 俺もチカちゃんの方を向いて言った。

シキネ「お願いします」

 そして、チカちゃんは彩里さんの方を向いて一言、こうおっしゃるのだ。



チカ「やだ」(デフォ)



……まあ、当然でしょうね。
 俺がチカちゃんに口を聞いてもらえるようになるのはまた別の話。


チカ1
彩里チカ(化学)

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