http://19911991.bandcamp.com/album/1991-compilationアンビエントホモさんによる1991年生まれコンピレーションアルバムに参加させていただきました。
我らChloroは一曲目の「tramp」で参加しています。だいぶ浮いていますw
どの曲も良い曲なので是非聞いてみて下さい!
――以下曲目ともきねによる勝手で陳腐な感想文――
1.Chloro-tramp
言わずと知れた俺の曲。trampというのは放浪者とかドシンドシンと歩くといった意味。サビでマーチングしたい。
2.Hz_k.-surrend A
ぐちゅぐちゅカチャカチャしていて音フェチにはたまらない一曲。リズムトラックがいいところにきまっていてオシャレでいいですね。
3.dragonsuguri-Freude von Leben
神秘的な和音の世界。こういう柔らかい音色はとても心が落ち着きますね。何かを許してもらいたいときに聞きたいです。
4.青takahiro猫(Caro kissa)-雨
インストの音楽(生演奏らしいです)。主旋律を奏でる(たぶん)ギターがとても良い雰囲気を出していますね。ギター大好きっ子なのでこういう音楽はいいですね。
5.SECRET SPACE-snow
カチッ、ブオオオオオオオオオオオオオの感じがたまらないです。奥で聞こえる音が光のようでそこをひたすら目指している感じがしなくもない。僕もこういうの作りたいです。
6.nam-cheap romance
この曲は1:33あたりのブレイクがとても好きです。このブレイクで我にかえる感じがあって自分の居場所を再確認するきっかけになっているんじゃないでしょうかね。(わからん)
7.アンビエントホモ-残留思念
全曲通して聞いているときに「あ、アンビエントホモさんだろこれ」とわかりました。途中まで安心して聞いていると2:24秒あたりから「ゾクゾク」っと悪寒が走る感じは流石です。
8.rn49-midnight sun
すっごくシンプルなのにすっごく心に訴えかけてくる一曲。音はピコピコと小気味よい感じなのですがメロディがなんだか切ないです。
9.UDLR-Unstable Road
ゲームのBGMっぽい印象を受ける楽曲。PS時代のアーマードコアとかを思い出します。こういうジャンルを何と言うのかよくわかりませんが展開が上手でずっと流していたい感じです。
10.a1426p-10911
聞いているとだんだんお腹が痛くなってくる気がしますw どうやったらこんな音作れるんですかね。ぐるぐるグチュグチュ、何となく沙耶の唄を思い出します。
11.Earthman-shit up
ペゥ、ペゥペペペウペペペーー!!! っていうシンセ音がとても良いです。こういうのもなんていうんですかね、ダフトパンク的な。男の人の「フゥッ」も見所です。
12.サナトリウム(^q^)-とても暗い部屋
曲の入りで「!?」となる曲。聞いていると後ろで歌っているボーカロイドの綺麗なメロディが引き立ってきて不思議な気持ちになります。心が汚れてしまったときに聴きたい一曲。
全体を通しての感想
俺もノイズやろう。
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――6月18日(木)
――
図書室
――
今日も今日とてスウに数学を教えてもらっている。
スウ「それでね、等比数列の和の公式を使うんだよ」(デフォ)
シキネ「うん」
スウ「n→∞にするとこの部分が0に収束するよね」(デフォ)
シキネ「たしかに」
スウ「だから、この数列を無限に足し続けると、和は4/3に収束するわけ」(デフォ)
シキネ「おー!」
スウ「ピンときた?」(微笑)
シキネ「うん、ピンときた」
スウ「よかった」(笑顔)
シキネ「でも……」
スウ「?」(きょとん)
シキネ「等比数列の和の公式ってなんだっけ……?」
スウ「……」(呆れ)
シキネ「てへへ」
スウ「めんどくせー」(呆れ)
「めんどくせー」と言いつつも教えてくれるスウは本当に面倒見が良いんだろうな。
スウ「すぐまた期末テストなんだから、ちょっとは気を引き締めてよ」(呆れ)
シキネ「あれ、今日って何日だったっけ?」
スウ「え……」(デフォ)
シキネ「18だっけ」
スウ「そう……6月18日……」(デフォ)
シキネ「ってことは、期末まであとちょうど一ヶ月くらいか」
スウ「そうだね……」(苦笑)
シキネ「……ん?」
スウ「……?」(きょとん)
シキネ「どうしたの……?」
スウ「えっ、いや、なんでもないけど?」(デフォ)
シキネ「……そっか」
スウ「うん……」(苦笑)
……ん、なんだ。どうしたんだろうか。ちょっといまスウが挙動不審だったような気がしたけれど……。まあ、気にすることもないか。
シキネ「それにしても無限ってなんだか不思議だね」
スウ「ん、なになに、どういうところが?」(デフォ)
シキネ「だって無限に足しているのに和は無限にならないんでしょ?」
スウ「そうそう」(笑顔)
シキネ「なんかあったよね、なんだっけゼノンの……」
スウ「ゼノンのパラドックス」(笑顔)
――
――
――スウによるゼノンのパラドックスの解説――
ゼノンのパラドックスというものは全部で4つあります。
・二分法
・アキレスとカメ
・飛んでいる矢は止まっている
・競技場
だいたいどれも同じようなことを言っているんだけど、例えば「二分法」というのはこんなお話になります。
――二分法――
スウ「例えば、シキネが駅から学校まで歩くとするよ」(デフォ)
駅--------------------------------学校
○
シキネ「うん」
スウ「歩いていれば必ずちょうど半分までたどり着くよね」
駅---------------|----------------学校
○
シキネ「うん」
スウ「そして歩いていればそこからさらに半分だけ進んだ点も通るはずだ」
駅---------------|-------|--------学校
○
シキネ「うん」
スウ「そこからさらに半分だけ進んだ点も」
駅---------------|-------|---|----学校
○
シキネ「うん……」
スウ「さらに半分……」
駅---------------|-------|---|-|--学校
○
シキネ「……」
スウ「さらに……」
駅---------------|-------|---|-||-学校
a○ ←この点をa点とする
↓拡大
|---------------|----------------学校
a ○
|---------------|-------|--------学校
a ○
|---------------|-------|---|----学校
a ○
|---------------|-------|---|-|--学校
a ○
|---------------|-------|---|-||-学校
a b○
↓さらに拡大
|---------------|----------------学校
b ○
|---------------|-------|--------学校
b ○
|---------------|-------|---|----学校
b ○
|---------------|-------|---|-|--学校
b ○
|---------------|-------|---|-||-学校
b c○
↓さらにさらに……
……。
…………。
………………。
シキネ「半分こを無限回繰り返すんだね」
スウ「そういうこと」
スウ「……はい、そういうわけで、シキネは学校にたどり着くまでに無限個の点を通らなければいけないわけです」(伏目)
シキネ「無限の時間がかかると?」
スウ「そういうこと。だからシキネが学校にたどり着くことができない」(デフォ)
シキネ「なんだって! それはある意味嬉しい!」
スウ「……というのがこのパラドックスの主張」(伏目)
シキネ「なんだか含みのある言い方だね」
スウ「そう。数学的に言えばこのパラドックスがパラドックスではないことを示すことができる」(デフォ)
シキネ「どうやって?」
スウ「さっきやっただろ」(呆れ)
シキネ「そっか」
――無限に足し続けてもその和が無限大に発散するとは限らない
シキネ「証明は?」
スウ「自分でできるはず。やってみて」(デフォ)
シキネ「まあ……今度やるわ……」
スウ「今やれよー」(不満)
――ガシッ
……蹴られた。
蹴られたので証明してみることにした。
問題;
二分法のパラドックスを数学的に解決せよ
解答;
わかりません
シキネ「わかりません」
スウ「お前考える気あるのかよー!」(もー)
――ガシッ
……再び蹴られた。
図書室で隣どうしですわって……机の下で蹴られている。さっきからわりとガシガシ蹴られている……。まあいいか、こう、ちょっと気持ち良いから!
シキネ「証明の仕方がわからないんだよ」
スウ「こないだシオにいろいろ吹き込まれたんじゃないの?」(きょとん)
[あかほん! 第15話あたりを参照]
シキネ「ええと……まず何をすればいいんだっけ……」
シオ「というわけで偶然図書室にやってきました」(笑顔[閉眼])
シキネ「うおあ、彩里さん!」
スウ「わあシオだ。委員会の仕事は?」(驚愕)
シオ「さっき終わったよ」(笑顔[開眼])
チカ「……」(デフォ)
よく見たら彩里さんと一緒にチカちゃんも来ていた。中間テストの化学特訓以来、チカちゃんは度々こうして顔を見せるようになっていた。
シオ「というわけで、証明をしよう」(笑顔[閉眼])
問題;
二分法のパラドックスを数学的に解決せよ
シキネ「まず何をするんだっけ」
シオ「ああだったらいいなってことを見つける」(笑顔[閉眼])
スウ「予想の提起だ!」(笑顔)
シキネ「なるほど」
シオ「この場合はどうだったらいい?」(笑顔[開眼])
シキネ「ええと……」
――無限に足し続けてもその和が無限大に発散するとは限らない
シキネ「これが言いたい」
スウ「もっと具体的に」(デフォ)
シキネ「ええと……学校に行く時間が有限であると言いたい」
チカ「それはパラドックスの解決になっていない」(デフォ)
シキネ「ええ……」
シオ「そもそもだけど、このパラドックスって何がおかしいんだっけ?」(苦笑)
シキネ「ええと……」
シキネ「……」
シキネ「……待った、そもそもパラドックスってなんだっけ?」
スウ「そこからかよー」(呆れ)
――シオによるパラドックスの説明――
パラドックスとは「正しそうな前提と推論から納得し難い結果が導かれること」を言います。「前提」や「推論」という言葉も前に話したので一度確認してみてください。[あかほん! 第15話あたりを参照]
「シュレディンガーの猫のパラドックス」というものを聞いたことがある人もいると思います。とても有名ですね。これは量子力学を研究しているときに指摘されたパラドックスで、「量子力学」という正しそうな前提と推論から「生きている状態と死んでいる状態が重なり合っている猫が存在する」というどうも受け入れ難い結果が導かれるというものでした。
シオ「というわけで、今回の場合は?」(笑顔[開眼])
シキネ「ええと」
――正しそうな前提
シキネ「駅から学校まで歩くのに半分の点を通る。その半分、そのまた半分の点も通る。そのまたまた半分の点もずっと……」
――正しそうな推論
シキネ「半分の点は無限個あるから、駅から学校に行くまでに無限個の点を通らなくてはいけない。無限個の点を通るには無限の時間がかかる」
――納得し難い結果
シキネ「駅から学校に行くまでに無限の時間がかかる。だから学校にたどり着くことはできない」
シキネ「こうかな……?」
スウ「OK……だよね?」(デフォ)
シオ「うん。良いと思う」(笑顔[閉眼])
チカ「OK」(デフォ)
……どうして俺は女子に囲まれながら思考の是非を審査されているのだろう。
シオ「それじゃあ、シキネくんがたてるべき予想は?」(笑顔[閉眼])
シキネ「ええと、これってつまりさ……」
――無限に足し続けてもその和が無限大になるとは限らない
という数学の言葉を使って
――正しそうな前提
――正しそうな推論
――納得し難い結果
この三つのどこかの間違いを指摘する。
シキネ「ってことをすればいいのかな?」
スウ「OK……だよね?」(デフォ)
シオ「うん。良いと思う」(笑顔[閉眼])
チカ「OK」(デフォ)
……OKらしい。
シオ「さて、じゃあどこに間違いがあるかな?」(笑顔[閉眼])
ええと……まずは結果だ。
――納得し難い結果
駅から学校に行くまでに無限の時間がかかる。だから学校にたどり着くことはできない。
実際にはたどり着くことができるんだからこの主張はおかしい。
これは……間違っている!
シキネ「ここだよ! 間違っている」
スウ「そういうことじゃないよ」(デフォ)
シキネ「え」
スウ「この結論は『納得し難い結果』としては正しいでしょう? つまり最後の主張が間違いであるということは『納得し難いけど実は正しい』ということになる」(デフォ)
シキネ「正しくないでしょ?」
スウ「そうだね。だからこの結論が『納得し難い』というのは正しい」(デフォ)
シキネ「なんかややこしいな……」
とりあえずじゃあ、次は前提だ。
――正しそうな前提
駅から学校まで歩くのに半分の点を通る。その半分、そのまた半分の点も通る。そのまたまた半分の点もずっと……。
これはあまり問題ないように思える。理論上半分の点はいくらでも作ることができる気がする。納得出来る。ということは残るは推論。
――正しそうな推論
半分の点は無限個あるから、駅から学校に行くまでに無限個の点を通らなくてはいけない。無限個の点を通るには無限の時間がかかる。
シキネ「『無限個の点を通るには無限の時間がかかる』ここが怪しいね」
シオ「そうだね」(笑顔[閉眼])
シキネ「俺が駅から学校までを歩くとき、無限個の点を通っているのは本当だと思う」
シキネ「だけど俺はその無限個の点を有限の時間で歩くことができるんだ」
シオ「うんうん、じゃあ予想をたててみて」(笑顔[閉眼])
シキネ「わかった」
予想;
駅から学校までの無限個の点を通るのにかかる時間は有限
……だったらいいな。
スウ「OK……だよね?」(デフォ)
シオ「うん。良いと思う」(笑顔[閉眼])
チカ「OK」(デフォ)
ほいきた。
スウ「じゃあ、最初からまとめてみよう」(笑顔)
問題;
二分法のパラドックスを数学的に解決せよ
解答;
このパラドックスを解決するために一つの予想を立てた。
予想;
駅から学校までの無限個の点を通るのにかかる時間は有限
この予想が証明されればパラドックスは解決する。
シキネ「こういうことだよね!」
シオ「OK」
シキネ「っしゃ」
スウ「じゃあ、次は……」
――数学の出番だね。
スウに教えてもらった数学が大活躍するのはまた別の話。
――5月18日(月)
――
彩里宅
――
チカ「宿題はやりましたか?」(デフォ)
シキネ「一応、全部やってきたけど、わからない部分もいっぱいあって……」
チカ「へえ、意外です。全部やってくるとは……」(へえ)
チカ「……って、やっぱりスカスカですね。だいたいがわからない部分ってことですか?」(伏目)
シキネ「まあ、そういうことですね」
チカ「つまり去年は化学をとっていなかったと」(伏目)
シキネ「まあ、そういうことですね……事実上は」
チカ「とりあえずテストまではテスト範囲の学習に必要な別の単元の知識を詰め込んでいきます」(伏目)
シキネ「さんきゅ」
チカ「テスト終了後にはそれ以外の単元と予習を並行させて行います」(デフォ)
シキネ「うん」
チカ「カリキュラムはこちらで組み立てておきました。ですが、もともとゼロ……どころかゼロ以下からのスタートですので全然余裕がありません」(伏目)
チカ「ということで」(デフォ)
シキネ「はい」
チカ「テストまでは毎日ここへ来てください」(デフォ)
――正直驚いた。
だってあのチカちゃんがだ、毎日って。俺のことをもう嫌っていないのか、それとも彩里さんに頼まれたという使命感からなのかは知らないが、とにかく俺の化学の成績を上げさせようとしているらしい。頼もしいじゃないか。
――といっても喜んでいられない事態が俺を待っていた。
チカ「はやく計算してください」(不満)
チカ「小学生並の理解力ですね」(伏目)
チカ「はあ、また同じ間違いです」(伏目)
――口数が増えたのはよい傾向だ。
――ただ……。
チカ「動物でもこれくらいわかります」(デフォ)
チカ「どうしてそんなに遅いんですか?」(呆れ)
――発言がすべてマイナス方向でした……。
そしてこんなことを言われ続けていると、さすがに俺もイライラしてくる。いくら自分が悪いのだとわかっていてもだ。
チカ「そんなので本当に大学にいくつもりなんですか?」(呆れ)
チカ「フッ……」(デフォ[柔])
――こいつ、いま、笑った……?
シキネ「だー、もう! うるさいんだよっ!!」
大きな声を出してしまった。
さっきまで頬を緩めていたチカちゃんは面食らって少しの間放心していたようだ。そしてすぐに不満の表情を露にする。
チカ「だって……本当のことじゃん……」(不満)
ぼそっと言う。
シキネ「あのさあっ……!!」
俺は感情に任せて詰め寄ろうとした。
だけどそのとき目に映ったものが俺に冷静さを取り戻させた。チカちゃんは下を向いて身体を震わせていた。
彩里さんの言葉が頭によぎる。
――それがあの子の誠心誠意だから。
いけない。
これはいけない。
シキネ「……ごめん」
シキネ「そうだよな、時間ないんだよな」
チカ「わかったら……さっさと……問題解いてください」(俯き)
そのまま、その日は無言で問題を解き続けた。
シキネ「それじゃあ、また明日」
シオ「バイバイ」(笑顔[閉眼])
シキネ「じゃあね」
チカ「……」(不満)
「じゃあね」はチカちゃんに向けて言った言葉だったのになあ。
――
自宅
――
落ち着いて今日のことを思い出す。俺が怒鳴る直前、チカちゃんは今までになく楽しそうな顔をしていた。うん、そうだな、楽しそうだった。俺はそれをただの嫌みだと捉えていた。
だけど……。
――それがあの子の誠心誠意だから。
あれが彼女なりのコミュニケーションの形だったとしたら……。もっと関わろうとした結果だったとしたら……。
シキネ「チカちゃん……ごめん」
チカちゃんは震えていた。もう、嫌になっただろう。
――明日はスウのところへ行こう。
――逃げるのか?
――逃げるのだろう。
――5月19日(火)
――
教室
――
シオ「うん、わかった。じゃあチカに伝えとくね」(笑顔[開眼])
シキネ「よろしく」
シオ「チカとは仲良くなった?」(笑顔[閉眼])
シキネ「まあ……どうなのかなあ」
シオ「そう。これからもよろしくね、バイバイ」(笑顔[閉眼])
シキネ「バイバイ……」
――はあ。
――何やってんだ、俺。
――
教室
――
スウ「ねえ、聞いている?」(デフォ)
シキネ「……」
スウ「ねえ!」(デフォ)
シキネ「うおっ……はい?!」
スウ「『数学教えてー』って言うから気合い入っているのかと思ったのに、全然上の空じゃん!」(呆れ)
シキネ「さーせん」
スウ「相変わらず勉強はできないし」(呆れ)
シキネ「うう……」
スウ「で、何があったの?」(苦笑)
シキネ「え、 なんで……?」
スウ「ずっと上の空だし、いつものシキネじゃないし」(苦笑)
シキネ「ばれてたのか」
スウ「あの、深くは詮索しないけどさ、シキネはヘタレなんだから急にカッコつけなくてもいいの」(デフォ)
スウ「もちろん、そのまんまでいいとは言わないけどさ、焦って走ったって転ぶだけだから」(デフォ[柔])
シキネ「スウ……」
申し訳ないな、今朝から俺は冴えない顔をして皆に心配をかけていたのだろうか……。
いけない、気を取り直そう!
シキネ「ははっ、スウ……勝手な憶測はやめておくれよ。宅配ピザのサイズをLかMか、どちらにしようかなって考えていただけさ!」
スウ「はー? 何それー?」(きょとん)
シキネ「冗談だよ……気が楽になった!」
スウ「調子乗んな」(苦笑)
――ドス
きっとスウは俺が勉強のことで悩んでいると思っているのだろう。それだけじゃなく、俺がどれ程勉強ができないのかも分かっていて、無理をしないように気を遣ってくれている。チカちゃんだって、さじ加減がうまくないだけでそんなことくらいきっとわかっているのだろう。怒鳴った自分が馬鹿みたいだった。
いつも助言をくれるスウには感謝したい。
ただ……。
チョップで目を潰すのはよくないと思います。
シキネ「見えない、何も見えないっ!」
スウ「ちょ、ゴメン! やりすぎた」(慌て)
明日からまた、チカちゃんのところへ行こう。そしてもう一度ちゃんと謝ろう。
――5月20日(水)
――
教室
――
シオ「おはよ、シキネくん!」(笑顔[閉眼])
シキネ「おはよう」
あれ……彩里さんが怖い笑顔のモードだ……。まさか、チカちゃんに怒鳴ったことがばれたのか……?
シオ「シキネくん、こないだチカとなんかあったでしょ?」(笑顔[閉眼])
シキネ「え……あの……え?」
……殺されるっ!!
シオ「チカがね……」(笑顔[閉眼])
……ひいぃいぃっ!!
シオ「……反省していたよ」(苦笑)
シキネ「え?」
シオ「『私が余計なこと言って怒らせた。勉強の方でも無理させた。もう来ないかもしれない。どうしよう』ってね」(苦笑)
シキネ「……」
シオ「シキネくんは怒っているの?」(デフォ)
シキネ「いや、全然! むしろ感情的になったことを反省しています」
シオ「やっぱりね。よかった」(苦笑)
シオ「チカにもそう言っておいたよ、今日からまた来てくれるでしょう?」(笑顔[開眼])
シキネ「うん、行くよ」
シオ「じゃなきゃテストに間に合わないもんねー」(笑顔[閉眼])
シキネ「そんなことまで言っていたの?」
シオ「んふふ、内緒」(笑顔[閉眼])
シキネ「内緒にできていないよ」
[放課後]
――
彩里宅
――
シキネ「こんにちわ」
――ガチャ
チカ「……(なんか訪問者を伺っている)……」(怪訝)
シキネ「あ……」
――バタン!
こっちを認識した途端にドアを閉められた。
シキネ「ドアを閉めないでおくれ」
チカ「お姉ちゃんは……お姉ちゃんはいないんですか?」(困惑)
シキネ「今日は委員会の仕事があって遅くなるって」
チカ「じゃあ駄目です。帰って下さい」(困惑)
シキネ「そんな……昨日も来なかったし、カリキュラムが追いつかないでしょう?」
チカ「あとで修正するんで大丈夫です」(困惑)
シキネ「そんな……入れてよ。外暑いし……」
チカ「ちょっと待っていて下さい」(困惑)
――ガチャ
しばらくするとチェーンのかかったドアの隙間からペットボトルのお茶が差し出された。
シキネ「……」
とりあえず飲んだ。
シキネ「チカちゃん、まだそこにいる?」
ドア越しに言う。
シキネ「いなくてもいい。この間は大声だしてごめん、俺が馬鹿だった。よく知らない歳上の男に勉強を教えるなんて大変なことだよね。でも俺は何を言われたってこれからもチカちゃんに勉強を教えてもらいたいんだ」
シキネ「……駄目かな?」
今の気持ちをありのままに伝えた。
返事がない……。
……。
…………。
………………。
マジで返事がない。
お茶を渡して部屋に戻ってしまったのか。そのお茶を飲みながらドアの前で待ち続けたが、もう18時を回ろうとしていた。
ついに彩里さんが帰ってきた。
シオ「あれ、シキネくん何しているの?」(きょとん)
状況を説明した。
シオ「ちょっとチカー? 開けなさい、シキネくんが来てくれたんだから」(もう)
シオ「ごめんね」(苦笑)
シオ「駄目だな、仕方ない」(ふん)
彩里さんはカバンからいくつかの道具を取り出すと
――ガチャガチャ
――ガチン
ドアを開けた。
シキネ「え……?」
シオ「うふふ、見なかったことにしてね?」(苦笑)
ドアチェーンとかどうやって外したんですかね……?
――
彩里宅玄関
――
シオ「ちょっとチカ、 あ……」(きょとん)
チカちゃんは玄関の隅っこで眠っていた。
シオ「あらあら、こんなところで」(もう)
手にはペンとノートを持っていた。ずっとここで待っていたのかな?
シオ「あは、これシキネくんの学習計画だよ」(苦笑)
中身が気になったが、彩里さんの意向で見せてもらえなかった。
シオ「チカ、起きて!」(苦笑)
チカ「……」(寝ぼけ)
チカ「……(なんか寝起きで驚いている)……」(動揺)
チカ「……おかえりなさい」(伏目)
すごい速度で体裁を立ち直した。
シオ「シキネくんどうする? もう18時だけど勉強していく?」(苦笑)
シキネ「俺は是非していきたいんだけど……いいかな、チカちゃん」
チカ「……」(伏目)
チカ「……ちょっと準備があるので先に部屋に行っていて下さい」(デフォ[横目])
チカちゃんは家の奥の方へ行った。
――
チカの部屋
――
言われた通りに先に部屋に来た。
――机の上にあるものが置いてあった。
チカ「読み終わったら読まなかったことにして私を呼んで下さい」
――手紙だった。
チカ「この前はすみません。言葉遣いには気をつけます。カリキュラムにも少し余裕をもたせることにしますが、後々しわ寄せがくることになるので覚悟はしておいて下さい。教えるのは下手ですが、これからもよろしくお願いします」
シキネ「……」
――俺はそっと手紙をカバンにしまって、チカちゃんを呼んだ。
チカちゃんはまた俺に
チカ「こんな簡単な問題も解けないんですか?」(呆れ)
とか言ってきたが、その都度俺は
シキネ「来年くらいにはきっと解けるようになってるよ」
みたいに冗談で返してやった。
――自然とこれが俺達のコミュニケーションになった。
――5月27日(水)
――
教室
――
そしてテスト当日。
俺は不安でいっぱいだった。結局テスト範囲の方にはあまり手をつけられなかったからだ。
シオ「シキネくん、シキネくん。ちょっとチカが言いたいことがあるって」(笑顔[開眼])
ケータイを渡された。
シキネ「もしもし?」
チカ「演習が間に合わなかったので、とりあえず絶対必要なことを伝えます。まずPV=nRTは絶対に覚えておいて下さい、数字が簡単であればどんなに馬鹿でもある程度はできると思います」
シキネ「おう」
チカ「暗記部分は必ず全部埋めて下さい、大事な得点原ですから、あとは……」
チカ「……ガッツです」
シキネ「おう、テスト頑張ろう」
チカ「……」
――ブツリ
シキネ「彩里さん、電話」
シオ「なんて?」(笑顔[閉眼])
シキネ「化学頑張るよ、俺」
シオ「ふふふ、そっか」(笑顔[閉眼])
そして、ついに化学のテストが始まった。
――あれ……解ける?
チカちゃんのおかげだろう。俺は化学というものを少し理解することができたのだ。まだほんの少しだけかもしれないけれど……。
――6月2日(火)
――
会議スペース
――
シキネ「チカちゃん、テストが返って来たよ!」
俺は自信満々に答案を渡した。
チカ「71点……」(へえ)
シキネ「ありがとう、こんな高得点、チカちゃんのおかげだよ!」
71点。こんな高得点しばらくご無沙汰していた。それもこれもチカ先生の学習計画のおかげだろう。こうして化学克服の第一歩を順調に踏み出したのだった。
チカ「ま、最初ですし、こんなもんですかね」(伏目)
……あれ、不満?
告知をします。
2/4(月)〜2/8(金)の期間に筑波大学、大学会館ホールにて図画団展という芸術作品の展覧会を開催しています。
つまりあと1日しかありません(今更)私もいくつか出品しています。
実はこちらで「私は女優になりたいの」まで売らせていただいています。
もう一度言いましょう。
「私は女優になりたいの」が売っています。筑波大学の皆さん買いましょう。
買わなくてもいいのでよかったらぜひぜひ見に来てくださいね。
素敵な作品がたくさんありますよ。

よろしくお願いします^^
――5月11日(月)
――
彩里宅
――
シオ「ただいま」(笑顔[閉眼])
チカ「おかえり」(デフォ[柔])
チカ「今日ちょっと遅かったね」(デフォ[柔])
シオ「あのね、チカ……?」(苦笑)
チカ「何?」(きょとん)
チカ「あ……」(不満)
シキネ「お……お邪魔しまうま……」
――今日の放課後のこと。
――
教室
――
三年になって最初の定期テストがもうすぐ始まる。
初日は化学と数学Ⅲだ。数Ⅲはスウさんにどうにかしてもらうとして……。
シオ「シキネくんいい加減にしなよ」(笑顔[閉眼])
シキネ「すいません、いい加減にします」
とにかく化学が悩みの種である。化学は前回のテストで17点を記録した苦手科目だ。
話がミクロだったりマクロだったりしてついていけないのだ。
例のごとく、彩里さんがそんな俺を気にかけてくれた。
シオ「今日のこのあと私の家に来る? チカに教えてもらいなよ」(笑顔[開眼])
シキネ「でも、それはチカちゃんに悪いんじゃ……」
チカちゃんのテスト勉強の邪魔になってしまうかもしれない。
シオ「ああ、チカはね、たぶんテスト勉強なんかしたことないから大丈夫!」(笑顔[閉眼])
シキネ「は?」
彩里さんは俺の手に折り紙を乗っけて言った。
シオ「あの子、とても頭がいいから」(笑顔[閉眼])
シキネ「頭がいいからって……そしてこれは何?」
シオ「ラフレシア」(笑顔[閉眼])
――
チカの部屋
――
そういうことがあって、今、チカちゃんの部屋にいるわけです。
しかしまあ、彩里姉の方とは違ってなんという殺風景な部屋なんだろうか。机、椅子、ベッド、クローゼット、本棚、以上、みたいな部屋だ。おおよそ、女の子の部屋には見えない。というか、普通の高校生ならもっと物が置いてありそうなものだが……。
そんなことを思っているとチカちゃんがお茶を持って来てくれた。
シキネ「ただでさえ教えてもらおうってのにお茶まで悪いね」
チカ「いえ……」(デフォ)
シキネ「片付けは手伝わせてよ」
チカ「いえ……大丈夫ですから」(デフォ)
シキネ「はは、そっか……」
――会話のキャッチボール終了のお知らせ――
実は今日は彩里さんから任務を託されている。その任務というのはこの無愛想な妹さんとたくさん会話してほしいのだとかなんとかそういう感じである。
はい、無理ですね。
玄関で俺の姿を見つけたときにこの子はとても嫌そうな顔をした。ゴキブリかゲジゲジでも見つけたような顔をしていた。俺を見つける前までの、彩里さんと話していたときはとても明るい顔をしていたのに。
チカちゃんが人見知りなのは本当らしい。それに加えて俺の場合はチカン事件のこともあるからより一層距離を置かれているのだろう。あとこの間のジョーシンのことももしかしたらバレている。アンニュイだ。この部屋はアンニュイだ。
早い話が、すげえ居づらくて化学どころじゃねえ予感がプンプン匂う。
チカ「……」(つまらなそう)
とにかく、チカちゃんの方からスタートが切られることはまず無さそうなので、さっさと勉強を始めるとしよう。
シキネ「テスト範囲はここからここまでなんだけど、大丈夫だよね?」
チカ「……(なんかコクリとうなずいている)……」(デフォ)
シキネ「じゃあ、よろしく」
――それから何分、
――いや、何時間経ったのだろうか……。
チカ「勉強しないんですか?」(不満)
シキネ「いや、ちょっと一問目がいきなりわからなくて」
チカ「え、これ範囲の一番最初の基本問題ですよね?」(不満)
シキネ「ですね……」
チカ「何がわからないんですか?」(デフォ)
シキネ「ハロゲンって何?」
チカ「二年のとき化学とってなかったんですか?」(デフォ)
シキネ「とっていました……」
チカ「とっていなかったのになんで三年でとったんですか?」(デフォ)
シキネ「あの、だから……二年のとき、とっていました……」
チカ「……」(デフォ)
シキネ「……」
チカ「じゃあ遷移元素ってわかりますか?」(デフォ)
シキネ「わかりません……」
チカ「アルカリ金属は?」(デフォ)
シキネ「アルミ……って違ったっけ?」
チカ「希ガスは……?」(不満)
シキネ「え、それってネットの言葉だった希ガス……」
チカ「……」(伏目)
シキネ「……」
――沈黙――
チカ「ちょっと、失礼します」(伏目)
チカちゃんは部屋を出て行ってしまった。
――ああ、俺よ。
――どうしてこんなにアホなのか。
年下の女の子に呆れられてしまった……。
そっと傷心していると部屋の向こうから声が聞こえてきた。
チカ「ねえ、お姉ちゃん! 何あいつ? 話にならない」
シオ「どうしたの? まだ十分くらいしか経っていないじゃない」
チカ「あいつ基礎、いや基礎以下すらまともにできてない」
シオ「そこを教えてあげてよ、ね?」
チカ「どうしようもない」
シオ「そんなに?」
チカ「食べることに興味を無くした家畜くらいどうしようもない」
シオ「まあ……たしかに物理の方もダメダメだったんだよね……」
チカ「ねえ、見切ろうよ」
シオ「うーん。まだほら、一学期の中間試験だしね。私もね、夏休みが明けてもダメダメのままだったらなんとなく流してこの集まりを解散させる予定なんだよね」
チカ「でも見切りは早めの方が……」
シオ「まだちゃんと教えていないんでしょう? 物理の方では丁寧に教えたら基礎はちょっと身についたみたいだし、教えてみたら少し変わるかもよ?」
チカ「でも……」
シオ「最初からじっくり教えてあげればいいじゃない。ほら、チカ先生!」
チカ「わかった……」
――ねえねえ、全部聞こえているよ、彩里姉妹よ。
悲壮感と焦燥感でいっぱいだったが、そんな気持ちに浸っている暇も無さそうだ。まずい、まずい。このままだと見切られてしまう!
ええと、ハロゲンは……。
チカちゃんが戻ってきた。
チカ「あの」(デフォ)
シキネ「ええと、ハロゲンは17族の五つの元素だよね? そんで、遷移元素は3~11族の金属で、アルカリ金属は……」
チカ「あの、まだテストまで時間もあることですし、はじめから復習していきましょう」(伏目)
シキネ「はい」
チカ「とはいえ、余裕があるわけではないので、さっさと準備してください」(伏目)
シキネ「はい」
チカ「ここに参考書と私のノートがあるので、一番はじめからこれらを見ながらやってみてください」(デフォ)
シキネ「はい」
チカ「私はここで見ているのでどうしてもわからないところがあれば聞いてください」(デフォ)
シキネ「はい」
チカ「わかったらさっさと始めてください」(伏目)
シキネ「はい……」
――カリカリ
チカちゃん、ゴメンね。ふできな俺だけど頑張るよ。だけど、序盤なんだけど、わからないんだ。人に聞く前にまず自分でググる、これが大人の賢い生き方。でも調べてもわからないときもあるんだよ。
シキネ「チカちゃん、あの、重結合のところなんだけど」
チカ「わからないんですか?」(伏目)
シキネ「あの、例えば酸素だけど、結合の手がそれぞれ二本ずつあるじゃん? 全部で2×2=4本あるわけでしょ? 二本で一つの結合になるのはわかるんだけど、なんでそうなるの?」
チカ「結合の手ってあれですか、中学生が使う言葉ですよね? ようは共有結合がわからないんですか?」(デフォ)
シキネ「いや、それはわかるんだよ。殻の電子の数をそろえて安定しようとしているんだよね? でも、それなら酸素だったら二つ電子がほしいわけだからもうひとつの酸素の電子が二つ失われて……」
チカ「……わかってないじゃん、共有するんだから失われないから」(不満)
シキネ「ええ、だからさ、共有するんだよね? そしたら手が四つあるんだから結合も四箇所できるんじゃ……?」
チカ「だから……!」(不満)
そう言うとチカちゃんは俺の両手をとった。
[手を取るチカちゃん]
チカ「これが二重結合、二つの手で一つの電子を一緒に持つの」
シキネ「え……あ、うん」
その華奢な両手は乱暴に俺の手を鷲掴みにしている。いきなりチカちゃんに両手を握られたので、だいぶ動揺した。
――
チカの部屋
――
チカ「……」(俯き+紅潮)
そしてチカちゃんもまた、自分のしていることに気づいたのか、手を払うと顔を赤くしてそっぽ向いてうつむいてしまった。
チカ「わかったら……さっさと問題解いて……ください」(俯き+紅潮)
意外と大胆なことする子だ。まあ、とりあえず今は勉強に意識を戻さなければ。
――あれ?
シキネ「すごい……そういうことか! だから二重結合なのか、わかったよ、チカちゃん、ありがとう」
チカ「……」(動揺+紅潮)
チカちゃんは少し驚いたような顔をしたがすぐにまた俯いた。
――5月12日(火)
――
帰り道
――
シオ「それね、たぶん嬉しかったんだと思う。シキネくんにありがとうって言われて」(笑顔[閉眼])
シキネ「そうなの?」
シオ「あの子のことだから人に感謝されることなんてめったにないと思うし、されてもこういう感じじゃ無いだろうし」(苦笑)
シキネ「こういう感じって?」
シオ「なんていうか、その、近しい感じでね」(笑顔[開眼])
シキネ「近しいって、そうなのかな」
シオ「どうせ昨日なんかあったんでしょ?」
シキネ「まあね」
シオ「なんかありましたって顔してるもん」(笑顔[閉眼])
シキネ「やっぱ鋭いな、彩里さんは」
シオ「あの子、頭はいいんだけどね、まだ人との距離感がつかめてないみたいなんだよね。突然変なことしたり言ったりするかもしれないけど、きっとそれが誠心誠意だから……」(苦笑)
シオ「そうだ、これあげる」(笑顔[閉眼])
シキネ「これは何?」
シオ「ミトコンドリア」(笑顔[閉眼])
――つづく
コミティア103
2月3日
東京ビッグサイト
ブース[は08b]
とかそんな感じで出ます!
よろしくお願いします!品目
・ノベルゲーム 「私は女優になりたいの」
ジャンル ついていけない系カオス型ノベルゲーム
価格 1000円
フルボイス仕様!! ←これがすごく大変だった。
劇中で使われている6曲くらいの歌モノ曲はサウンドギャラリーで全て聞くことができます。
CGや動画も多数使われています。
青山侑矢氏からの推薦文も頂いております。この作品が出来たことは一つの「奇跡」だと言えるだろう。銘打たれたジャンル名の通りのとんでもない作りで、甘酸っぱい恋心を描いていたかと思えば何故だか魔法少女が戦っていたり急にバンドを始めてみたりシリアスなSFな展開に突入したりと、思わず笑ってしまう部分も多くある。とにかく好きなものを全部好きなようにぶち込んで作ってみました、という作り手の実験的な、同人だからこその意気込みを大いに感じた。しかしこの「好きな事を好きなように」やるということ、言うのは簡単だが実行し完遂することは非常に難しい。これだけ多くの毛色の異なる要素を入れ込めば、物語は容易く破綻を迎える。だがこの作品はその危険をはらみながらも、作り手の圧倒的な構成力をもってギリギリのところで纏め上げられ、不安定ながらも「奇跡」のような一つの世界観を構成している。『私は女優になりたいの』このような「奇跡」に出会えたことを、今はただ感謝したい。
青山さんは僕の先輩なのでつまりこれは
ステマなんですけどね。
だけどテラゲーマー(今までプレイしたゲームの総容量が1TB以上ということ)の青山さんにこのようなお言葉をいただけてとても嬉しい限りであります。
ちなみに今回はコミティア限定版ということで
赤いパッケージをご用意しております!!とりあえず赤ければかっこいいの理念のもとなんとなく作ったので是非是非お買い求め下さい。
・絵はがき二種
各100円


絵はがきです!
ええと……とにかく普通の絵はがきです!
[特記事項]
・素敵な水彩画を描いて下さっているヨウ先生がいらっしゃいます。
・等身大アカネちゃんに会えるかもしれません。
というわけでChloroをよろしくおねがいします!!委託販売開始のお知らせメロンブックスさんとD-doropsさんにて委託販売が開始しました!
↓にリンクを貼っておきます。
私は女優になりたいの(パッケージ版)
私は女優になりたいの(DL販売)
私は女優になりたいの(DL版)
「東京ビッグサイトとかなんで東京にあるんだよ!」
とか
「部屋以外に世界ってあるの?」
とかいう感じの方は是非こちらをご利用下さい。
よろしくお願いします!