第8回ふりーむ!ゲームコンテストで入賞しました!!!

Posted by chloro2236 on 25.2013 事務 0 comments 0 trackback
どうもみなさんお久しぶりです!

実はこの度我々の作品
「理系への数学的航空戦線」
が第8回ふりーむ!ゲームコンテストにてアクションゲーム部門:銅賞をいただく運びとなりました!!

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8回ふりーむ!ゲームコンテスト


こちらのページにも書きましたが遊んでくれたユーザのみなさん、審査員のみなさん、スタッフのみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。


(……こんなマニアックなゲームが銅賞を頂けるなんて……)


理系への数学的航空戦線はこちらのページからDLできます
あと、ちなみに我々の「私は女優になりたいの」におまけでついてきます、実は。

さてさて、それと実は新作もちょこちょこっと進行中でありますよ。
トップの緑の可愛い子はマスコちゃんです。
マスコちゃんは可愛いですね。
Project〜ハルジオン〜にご期待ください!!!

あかほん! 第12話「微分のおはなし2」

Posted by chloro2236 on 27.2012 あかほん! 0 comments 0 trackback
――4月20日(月)
――
図書室
――

スウ「わからない……」(困惑)

シキネ「え」

スウ「教え方がわからない……」(うーん)

シキネ「わからないの?」

スウ「うーん」(うーん)

スウ「一つ思いついたけど……」(うーん)

スウ「でもかなり苦しい気がする……」(うーん[汗])

 スウはルーズリーフに○を書いて繋げて、数珠みたいな輪っかと、ミミズみたいな曲線を書いた。

スウ「まずね、始めに言っておきたいんだけど、『接線』というものは微分を使って定義されるんだよ。だから、微分をすることで接線が求められるというよりは、接線は微分した結果といった方が適切なんだ」(デフォ)

シキネ「でも……」

スウ「でも、シキネが気になるのはきっと『接線のような直線がなぜ微分で導けるのか』ってことでしょ? 『接線の導き方』をどのように解釈すればいいのか、それをこれから説明するね」(デフォ)

シキネ「お……おう」

 なんだか、もう帰りたくなってきたけどここは我慢しよう。

[数珠の図]

00.jpg


スウ「見て、こっちの数珠みたいな図の方。これが地球のモデル、○を並べて作った円だとするよ」

スウ「○のうち、二つだけを繋いでこの円の接線を引いてみて」

――二つだけを繋いで接線を引く。

 うーん……。

シキネ「うん」

スウ「わかったかな?」

スウ「下から2番目にある○を基準としてみるよ」

 スウは基準の点を塗り潰して●にした。

スウ「例えば、上から1番目の○と、この●を繋いでみたとする、あたりまえだけどこれじゃ全然接線じゃないね。なんというか……」

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シキネ「お団子みたいだ……」

スウ「φみたいだ……」

スウ「まあ、こんな感じで●と他のいろいろな○を繋いでみよう」

スウ「そうすると何がわかる?」

シキネ「これなら俺にもわかる。下から1番目にある○と3番目にある○と繋いだときだけ接線っぽくなる」

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スウ「それはつまり●の両隣にある○、最も近くにある○と繋いだときだけ接線が引けそうだということになるよね」

シキネ「うん」

スウ「両隣以外の○と繋げようとすると、○で作った円と交わってしまうからね」

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スウ「それじゃ、次はこっちのモデル、○を並べて作った曲線」

[ミミズの図]

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シキネ「なんだ、ミミズかと思ったよ」

スウ「ミミっ……まあ、ミミズでもいいけども……」

スウ「じゃあ、この図ではこの○に注目します」

 スウはミミズの真ん中あたりにある○を黒く塗り潰して●にした。

スウ「それじゃあ今度はこの●の周りで微分してみるよ。●の名前をAとしよう」

シキネ「え、微分?」

スウ「このミミズ……の頭をXと名付けて、Aと線で繋げます。そしてXをどんどんAに近づけていきます」

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シキネ「え、あれ、そういうことなの?」

スウ「XはAとは重なることが出来ないので『Aに最も近い右隣』まで来て止まります」

スウ「このとき……」

――AとXを繋いだ線は接線になっています。

スウ「さっきの例で説明したとおりね」(デフォ)

スウ「どう……かな……?」(苦笑)

――自分の頭の何かが構築される感じがした。
――あと少し。
――もう少し。

シキネ「もしかして、この○をもっとずっと極限まで小さくしてもっとたくさん並べたらさ……」

スウ「そう……」

――私たちがいつも見慣れている曲線になるよ。

スウ「逆に言えばこのミミズは曲線を大きな大きな倍率で拡大して見たものってことになるよね」



――その言葉を聞いて、自分の頭の中で「微分」が完成した。
――まだ何かが足りないかもしれない。
――余計な部品が挟まっているかもしれない。
――だけど、これでいったん完成だ、とそう思えたのだ。

 俺はきっとこの言葉をこんなに噛み締めて言うのは初めてだと思う。

――「わかった」
――わかった気がする……。

シキネ「ある点AにXを限りなく、極限まで、これ以上近づけないすぐそばまで近づけていく。近づけてAとXを結ぶのが微分で、直線AXが接線……」

シキネ「……そういうことかな?」

スウ「おおー、伝わった」(笑顔)

スウ「言いたかったことが伝わったよ」(笑顔)

シキネ「本当? あってる?」

スウ「だいたいあっているよ」(笑顔)

「だけど補足」と言ってスウはまたペラペラと話し始めた。

――スウによると――

 さっきの例ではわかりやすさのために曲線を○のような有限の要素の集合としたので基準の点Aに「最も近い点を決めることができた」。だけど、普通俺たちが微分で扱う実数の世界では、実は「最も近い点を決めることができない」らしい。この違いから計算方法も前者と後者で異なることになる。前者の方を「差分法」と言い、後者の方を「微分法」という。前者のようによく見ると連続していない世界を「離散的」だと言い、後者のような世界をそのまま「連続的」であると言う。実数の世界は連続的ってことでみんな納得しているらしい。

 離散的な世界ではAに「最も近い点を決めることができる」、一方で連続的な世界ではAに「最も近い点を決めることができない」、これはどういうことなのか? 整数の世界は離散的である。だから例えば『0に最も近い整数は?』という問題が出されたとき、誰もが簡単に『1と–1』と答えることができる。だが実数の世界ではそうはいかない。『0に最も近い実数は?』という問題が出されたとき『1』と答える人はまずいないだろう。1よりも1/2の方が0に近いし、1/2よりも1/3、1/42、1/5000……と、いった具合である。どんなに0に近い実数を見つけることができても、すぐにそれよりさらに近い実数が見つかる。どれが一番近いのかを決めることはできない。

 これと同じようなことが微分でも起こっている。数珠の例のように最も近くにある点と結んだときにだけ接線はできるが、連続的な世界ではその点を決めることができない。だから極限をとる。

シキネ「そうか……XはAと同じと見なして計算できるくらいにAに近づくんだけどAとは違う点なんだね。だから二つの点を結んだ直線、つまり接線が決まるのか」

スウ「そう、二点は重なってないの」(苦笑)

 そのあともスウは「でもシキネの極限の捉え方がまだちょっと甘い」とか言って、「『同じと見なす』というよりは『同じ』なんだけどそれは目標地点の話だから……」とかなんとかつらつら言っていたが俺の頭は既にパンク状態だったので何を言っているのか全然わからなかった。全然わからなかったけど……微分のことはわかった。

――そう、「わかった」のだ。

 なんだろう、この感覚は。「嬉しい」とか「喜び」とかとは少し違う。「満足感」、「達成感」、なんだろう……? よくわからないけれどそれは自分にとって新鮮な感覚だった。
 なんだかソワソワが収まらなくって、机の上の紙にたくさん描かれたの曲線の一つをなんとなしに人差し指でなぞってみた。

――こつん

 何かとぶつかった。スウの指だ。彼女も反対方向から曲線をなぞっていた。
 スウの小さくてしなやかな人差し指。

スウ「私の指とシキネの指、重なっていないけどくっついていて、ほとんど同じ場所にある。そちらを目指して限りなく近づくけど私の指はシキネの指のいる場所にはいけない」

 ドキッとした。だけどきっとスウは数学に夢中でそんなことは特に気にしてないだろう。
 饒舌モードで数学を語る彼女はどこか数学そのものに似ていた。美しい。

 しかし、スウの言葉には少し寂しさを感じてしまった。

 例えば人を好きになって、どんなにその人と近づきたいと願っても、その人になれるわけではない。あくまで、最も近い他人でしかない。
 他人のことはわからない。だからこそ、知りたくなるのだろう。自分から見て彼女はどのあたりにいるのか、どのくらい離れているのか、どんな人なのか、知りたくなるのだろう。

スウ「……」(デフォ)

シキネ「……」

――もっと君のことが知りたいな、せっかく、こんなに近づけたのだから。





コッコ「お待たせしたわね……ってあら……」(きょとん)

コッコ「あらあらあら……お二人さん……私のいない間に……」(にやにや)

スウ「へっ……こっ、これはっ……!?」(慌て+紅潮)

 そして俺が次の電車も逃すかどうかはまた別の話。

12挿絵


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――—

「微分のおはなし」の参考図書
結城浩さん著「数学ガール ゲーデルの不完全性定理」
あともう一つすごくためになった本があったんですが思い出せないですすいません。

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あかほん! 第11話「微分のおはなし1」

Posted by chloro2236 on 20.2012 あかほん! 0 comments 0 trackback
――4月20日(月)
――
教室
――

エーコ「今週は私ちょっと行けないかもー」(てへぺろ)

シオ「私、今日は委員会があるから行けないや」(残念)

チカ「お姉ちゃんがいないなら私も行きません」(デフォ)

白石「俺、今日しゅんじんち行くから」(真顔)

しゅんじ「俺の筋肉ドライバーで……」(真顔)

――それがさっきのこと。

コッコ「私たち、三人になっちゃったけど?」(伏目)

スウ「うう、女子三人は仕方ないとして、白石くんと筋肉はなんなの?」(呆れ)

シキネ「いや、筋肉ドライバーが……」

コッコ「それじゃ仕方ないわよね?」(デフォ)

スウ「仕方ないの!?」(驚き)

シキネ「俺もそんなことはないと……」

コッコ「アナタたち、よくもそんなに筋肉ドライバーをないがしろに……! って今重要なのはそんなことじゃないわね」(むっ→伏目)

スウ「勉強会の雲行きが……」(呆れ)

シキネ「どうする? 勉強していく?」

コッコ「今日は解散でいいんじゃないかしら?」(デフォ)

スウ「そうだね……あんまり何をしていいかわからないし……」(苦笑)

シキネ「……あ!!」

コッコ「何かしら?」(デフォ)

スウ「どうかした?」(デフォ)

シキネ「電車逃した……」

コッコ「まあ、そういうことだったらちょっと勉強していきましょうか?」(微笑)

スウ「そうだね、シキネもそれでいいでしょ?」(苦笑)

シキネ「もちろんさ。ちょっと男ひとりでドキドキするけどね……」

コッコ「……」(伏目)

スウ「……」(呆れ)

シキネ「ごめんちゃい」

 という流れだった。こういうこともあるのだろう。そういえばチリコのことを忘れている気がするけど、招集をかけていないんだからそりゃ来ないよな……まあいいか。

シキネ「そういうわけでコッコさん、今日は俺に古典をはじめから丁寧に教えてほしいです」

スウ「あ、私もそれ混ざって教わりたーい」(デフォ)

 コッコさんはやれやれといった顔をした。この人の動作の一つ一つは本当に同い年とは思えないような余裕と貫禄があるなあ。

コッコ「しょうがないわね、いいわよ。正直……面倒なのだけれどね」(微笑)

コッコ「図書室でいいんでしょう?」(デフォ)

――
廊下
――

 コッコさんを先頭に図書室へ向かった。
 あんまり表情の変化が無いスウもなんだか少しわくわくしているように見えた。

――ガラガラ

――
図書室
――

コッコ「あら、井部くん、ごきげん……」(デフォ)

井部「コッコさん! ちょうどいいところに、こっち来て下さい!」(慌て)

 あれは確か、このあいだも図書室にいた井部くんとかいう下級生だったか?
……そしてあれ、コッコさんは素で挨拶が「ごきげんよう」なのか……? ますます謎が深まった。
 コッコさんは井部くんに連れられて振り返りざまに

コッコ「私、去年の図書委員長だったのよ。ちょっとそれで……先にやっていて」(戸惑い)

と言って司書室の方へ行ってしまった。

 とりあえず残された俺達は手頃な机に向かい合って座る。

シキネ「どうしよっか」

スウ「きっとすぐに……」(苦笑)

――Smells Like Teen Spirit(着メロ)

 スウがケータイを取り出した。(ちなみに図書室ではマナーモードのはずだから着メロはきっと空耳)

 スウは画面を見つめあっけらかんとする。俺にもメールを見せてくれた。

コッコ『ゴメンなさい、当分抜けられそうにないわ』

 俺もあっけらかんとする。

 どうする?

・じゃあ今日は解散ということで
・じゃあ今日は数学マンツーマン授業ということで




シキネ「じゃあ今日は数学マンツーマン授業ということで」

スウ「ええ……まあ、仕方ないないか、どこやる?」(苦笑)

シキネ「微分でよくわからないことがあるんです」

スウ「なになに?」(デフォ)

シキネ「なんで微分すると接線の傾きが出るの?」

スウ「え、そこ?」(デフォ)

シキネ「え、俺なんか馬鹿な質問したかな?」

スウ「いやね、もっと馬鹿な質問がくると思ったのに案外賢い質問がきたから」(苦笑)

シキネ「馬鹿って言うなよ……まあ馬鹿ですが……」

スウ「そういうことを気にすることは大事なことだよ。例えば導関数の計算をすることと微分をすることっていうのは違うし、計算することと数学をすることもちょっと違う。ここを意識しないと数学を楽しめないよ」(苦笑)

シキネ「計算と数学ねえ」

スウ「じゃあさ、ちょっと話を飛躍させてみるけど、微分って何だかわかる?」(微笑)

シキネ「え……だから導関数で接線の傾きを……」

スウ「ブブー!」(笑顔)

シキネ「ぶぅ?」

……なんだかよくわからないけど、彼女はすごく活き活きしていた。
……よくわからない。

スウ「それはただの計算、作業。つまりシキネは今まで微分が何だかわからないまま計算して問題を解いていたわけだ?」(にやにや)

シキネ「うん。かもね……」

スウ「じゃあ、身近にあるイメージしやすい例で微分とは何か考えてみようか?」(伏目[柔])

シキネ「うん」

スウ「じゃあね、質問」(微笑)

シキネ「なに?」

スウ「水平線は直線である。真か偽か?」(微笑)

シキネ「え、どういう意味?」

スウ「そのままの意味だよ、水平線は直線ですかってこと」(苦笑)

シキネ「水平線なんだから……線だよね? 真」

スウ「OK」(デフォ)

スウ「続けて質問。地球は丸い、真か偽か?」(微笑)

シキネ「え……丸いかって……え、丸くないの?」

スウ「丸いでしょ」(苦笑)

シキネ「え……どういうこと、何が言いたいの?」

スウ「何か気づかない……?」(微笑)

シキネ「今の二問が関係しているの?」

スウ「そう」(笑顔)

――どういうことなんだろう?
――わからない。

 スウの方を見る。なんだかものすごく楽しそうにしている。さっき、しぶしぶ二人で勉強することになったときの表情が嘘みたいだった。「わからない」と言いたいところだったけど、なんだか悔しくなってきたのでもう少し考えることにした。

――考えろ。
――考えろ、俺。

シキネ「数学が分からない俺にもわかること?」

スウ「うん。二つの質問から気づくことを言ってほしいんだ」(微笑)

 二つの質問。

――水平線は直線であるか?
――真。

――地球は丸いか?
――真。

 何が言いたいのだろう。水平線は線なんだから線で当たり前だし……地球は宇宙から見たら……あれ……?

 宇宙から見たら……?

シキネ「あれ、なんかおかしいよ。だって水平線ってつまり地球の表面でしょ? それが直線だったら地球は丸くならないはずだよ!?」

スウ「おお! 気づいたね!」(驚き)

スウ「そう、なんだかおかしいでしょ? でも水平線が直線だということと地球が丸いということ、この二つは一見矛盾しているけど、実は同時に成り立っていることなんだよ」(デフォ)

シキネ「……ってことは、水平線が本当は直線じゃなくて」

 ここまで言ったところでスウが人差し指をふっていることに気づいた。

スウ「ノンノン、水平線は直線でいいんだよ。ただし人間サイズの観測者から見たときの話だけどね」(えっへん)

 なんだろう。うぜえ。うざいけど続きが気になる。
 急に饒舌になったスウは、「ここからが微分の話」と言って続けた。

スウ「地球は立体なんだけど、平面図形として考えたいから、円ってことにするね。ここまでOK?」(微笑)

シキネ「うん」

スウ「円ってことは曲線だよね。滑らかにくにゃくにゃっと曲がった線」(微笑)

 「くにゃくにゃ」っていうのがちょっと可愛かった。

スウ「だけど、地球という円に対して塵みたいに小さな私たち人間がその曲線の一部、ここで言うところの水平線を見ると?」(微笑)

シキネ「直線に見えるんだ」

スウ「そういうこと」(笑顔)

スウ「それじゃあ微分についてまとめよう」(デフォ)

シキネ「うん」

スウ「曲線のある点から見ることができる、ものすごく狭い範囲、区間ではその曲線がどのように見えるのかなって調べるのが微分なんだよ」(えっへん)

 スウは「ほらね?」という感じでやりきった感を全面出していたが俺はそこに水をさしてやる。

シキネ「ごめん、最後のまとめで意味わかんなくなった」

スウ「え……」(きょとん)

シキネ「そして微分のイメージはなんとなくつかめたけど、極限とかなぜ接線になるのかがわからない」

スウ「だからね、ある曲線をf(x)としたときにf(x)上のある点(a,f(a))に(x,f(x))を限りなく近づけていくと……」(困惑)

シキネ「うん、それは知っているよ? 二点を結ぶ線は、二点が重なったときにその点の接線になるんでしょ? でもさ、二点が重なったら直線が決まらないんじゃないの?」

スウ「二点は重なってないんだよ」(困惑)

シキネ「でも極限値は近づける数と同値と見なしていいんでしょ?」

スウ「うーん、まあ、そうなんだけどさ……極限という考え方がまだよくわかってないんだね」(うーん)

 スウは「うーん」と唸りながらノートを取り出し、なにやら放物線っぽい曲線を書いて、それに沿って小さな丸を繋げていくといったメンヘラっぽいことをし始めた。しばらくすると、パタンとノートを閉じてこっちに向き直った。今日のスウはなんだかいつもと違うけど、いつもより動きが可愛い気がする。いいね。

スウ「わからない……」(困惑)

何がわからないのかはまた別の話。

11挿絵

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